キミと生きた時間【完】
「宇宙が学校を休みがちなのも、体育の授業に参加しないのも、喧嘩をして倒れたのも病気だったからだって知って驚いたよ。心臓に病気を抱えながらも、俺のことをバカにした奴らに向かって言ったんだから」
「宇宙は……大丈夫だったの?」
「あぁ。その日はすぐに早退して、数日間学校を休んだ後、宇宙はケロッとした顔でまた教室に顔を出したんだ。その時には、もう俺をバカにしようとする奴はいなかった」
「どうして?」
「宇宙が強かったから。俺のことをバカにしてたやつは宇宙に殴られて顔をパンパンに腫らしていたのに、宇宙はかすり傷すらなかった。だから、みんなあいつの強さを知って、俺をバカにできなくなったんだ」
「宇宙にそんな過去があったんだ……」
「あぁ。俺は今でもあいつに頭が上がらないし、あいつには本当に色々なものをもらったよ」
あれっ……。
そのセリフ、どこかで聞いたことがある気がする。