キミと生きた時間【完】

「……――だから、大丈夫だよ。宇宙なら大丈夫だ」


自分自身に言い聞かせるように言うケイジ君。


そうだ。ケイジ君の言うとおりだ。


今は、宇宙を信じるしかない。


宇宙は、きっと大丈夫。


ううん、きっとじゃない。


絶対に、大丈夫だ。


「……――あたし、ちょっとトイレ」


そう言って席を立った樹里。


「あのさ、里桜ちゃん」


すると、ケイジ君が改まってこう切り出した。
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