キミと生きた時間【完】

「俺も宇宙に味方になってもらえて救われた。だから、俺は樹里に手を差し伸べたんだ。樹里の味方になりたかったから。まぁ、前々から樹里のことが好きだったんだけどね」


照れくさそうに頬をかくケイジ君。


「その樹里は、今度はあたしの味方になって手を差し伸べてくれたんだね」


「あぁ」


「これからもずっと続いていけばいいね。人と人との優しい繋がりが」


ねぇ、宇宙。


宇宙ってやっぱりすごい。


宇宙はたくさんの人にたくさんのものを与えてくれた。


それは目に見えるものじゃないけど、ケイジ君も樹里もあたしも……――


その優しさに救われたんだ。
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