キミと生きた時間【完】

「……――宇宙ならきっと大丈夫。今までだってたくさんの困難を乗り越えてきたんだから」


ハッキリとした口調でそう言うおばあさんの言葉には何のためらいもなかった。


……そうだ。


今は宇宙を信じるしかない。


あたしはうつむいていた顔を持ち上げて、手術室を真っ直ぐ見つめた。


宇宙ならきっと大丈夫。


絶対に大丈夫。


しばらくすると、手術室の自動扉が開いた。


ドクンドクンッと音を立てる心臓の音。



「……――竜ケ崎さん!!竜ケ崎宇宙さんのご家族の方、いらっしゃいますか!?」


手術室から飛び出し、辺りを見渡す看護師さん。


「……――はい。宇宙の祖母です」


立ち上がったおばあさんにつられてあたしも立ち上がる。




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