キミと生きた時間【完】
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下駄箱で靴を履きかえて外に出ると、真っ青に晴れ渡る空が目に飛び込んできた。
「もうすぐ宇宙君に会える……」
ポツリとそう漏らすと顔がほころぶ。
今日は宇宙君に何を話そう。
化学の時間に『宇宙』っていう単語が出てきて、宇宙君の顔が思い浮かんだって話をしたら、きっと『バーカ』って呆れたように笑うだろう。
『お前なぁ、ちゃんと勉強しろよ』
って、あたしの頭をぐりぐり撫でるかもしれない。
宇宙君にそうされるとあたしがどうなってしまうかなんて宇宙君は全然知らない。
心臓がおかしくなりそうなくらい大暴れして、顔が真っ赤に染まるのにも気付かないんだ。
「……――さん。……――浅野さん、ちょっと待って!!」
その時、バタバタという足音の後、誰かがあたしの名前を呼んだ。