キミと生きた時間【完】
「あぁ、正解」
「ふぅーん。正解か。やっぱり宇宙じ……――って!!嘘でしょ!?」
「嘘と言われれば嘘だし、本当と言われれば本当」
「な、何それ。本当に宇宙人なの!?」
「まぁ」
「な、何それ。じゃあ、宇宙君(うちゅうくん)って呼んだほうがいい?」
「好きにしろ。もう二度と会うこともないだろうけどな」
彼は素っ気なく答える。
ポツリポツリと降っていた雨が少しづつ激しさを増していく。
「うわぁ……最悪だぁ……」
お天気雨だし一時的だと思うけど、ここから家まで少し距離がある。
どこかで雨宿りでもしようかと考えを巡らせると、彼があたしの前にスッと何かを差し出した。