キミと生きた時間【完】

何かがつーっと流れるような感覚。


その部分を指で触れると、指先に赤い血がついた。


バッグの金具が鼻に当たったのかもしれない。


何とか指で抑えようとしても、鼻からポタポタと垂れた鼻血が床に赤い模様をつくる。


「ちょっと、ちゃんと掃除してよね~!!」


「マジ、汚いんだけど!!」


「うわぁ、最悪ぅぅぅ」


ザワザワとうるさい教室内。


みんなの視線があたしだけに注がれていると思うと、頭の中がざわざわとうるさい音をたてはじめた。

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