キミと生きた時間【完】
「……――あのっ、荒木さん。これ、つめすぎじゃない?」
「何?やってもらって何か文句あるわけ?」
「ないです……」
保健室に連れてくると、荒木さんはあたしを椅子に座らせて鼻にティッシュを詰めてくれた。
だけど、思った以上に大きなティッシュを入れられて思わず顔をしかめる。
すると、そんなあたしを見て荒木さんが表情を緩めた。
「……――ふふっ。確かに詰めすぎかも。鼻、すっごい変な形になってる」
「えっ!?嘘、ヤダっ!!」
慌ててティッシュを取り出すと、もう鼻血は止まっていた。
「あの……荒木さん……――」
そのティッシュをギュッと握りしめ、恐る恐る荒木さんに視線を向けたあたしはハッと息をのんだ。