秘密から始まる恋
「中入って」
私は歩を部屋にあげた
「お邪魔しまーす」
机にジュースとポテチを出す
「んで、何があったの?」
「…実はね…前に藤堂のこと、話したじゃん?…でね、今日、藤堂に秘密を教えてもらったの」
「藤堂の秘密?」
「うん。でね、内容は詳しく言えないんだけど…元カノの話だったの」
「うん」
歩はとても真剣な顔で私の話を聞いてくれていた
「でね…聞いた瞬間に胸が締め付けられるように痛くって…涙が出てきたの…私、おかしいのかな」
「うむうむ、恋ですな」
無表情で言う歩
「恋?」
「うん。水雨は藤堂に恋してんの、だから元カノの話を聞いてそんなに苦しいの」
恋?これが?
私は今まで恋をしたことがなかった