紫陽花たちの相合傘
彼に言われたことを理解しても、怒りが湧いてくることはなく。
そうだよねぇ、と納得してしまうのはやはりおかしい?
でも、元々、私はサバサバとした性格で面倒くさい人は苦手。
それなのに自分がそんな風に成り下がるのは真っ平御免だ。
ただ、私は恋の終わらせ方がわからなかった。
終わらせることが恐かった。
だけど、紫藤くんが理由をくれたから。
紫陽花の花言葉の通りに「冷たい」紫藤くんと。
私が「辛抱強い愛情」を持てばきっと────。