恋結び ~キミのいる世界に生まれて~
少し間をおくように席に座った翔平。
当然、あたしへの違和感は否めない。
でもあたしは億さなかった。
「翔平、醤油取って」
一仕事終え席に着いたあたしは、目玉焼きにかけるために翔平の側にあった醤油に手を伸ばした。
そんな自然な行為に、翔平があたしを見て一瞬固まる。
「醤油」
「あ、ああ……」
あたしがもう一度言うと、ぎこちなさの残る手で醤油を差し出した。
……自然に、言えたよね…?
うん、きっと大丈夫。