恋結び ~キミのいる世界に生まれて~
禁忌の恋
「マジでわりぃ……」
翔平だけは、本当にあたしの誕生日を忘れていたみたい。
豪華で賑やかな食事を終えた後、もう何度目か分からない謝罪を口にした。
「先週祝ってもらいながらそれは無いだろうよ」
冷たい理人のツッコミに、更に項垂れる翔平。
翔平の誕生日はあたしの7日前。
今日みたいにパーティー料理を囲んでお祝いしたばかり。
「いいって、あたしだって忘れてたもん」
「………」
明るく言ったのに、一瞬生まれる微妙な空気。