恋結び ~キミのいる世界に生まれて~
汗ばんだ肌。
甘い吐息。
頭が真っ白になる感覚。
それは決して夢じゃなかった……と。
「すっごい……幸せだった……」
言って、込み上げてくるものが抑えられなかった。
無二の親友に本音を吐露したことで、ようやく翔平との出来事が現実味を帯びて。
本当に翔平と触れ合ったんだと心の底から実感できたんだ……。
「莉子っ……」
「うん、ホント……よかったよ……よかったよかった…」
莉子は言葉にならないあたしに、"よかった"を繰り返しながらずっと背中をさすってくれていた。