恋結び ~キミのいる世界に生まれて~
包帯で覆われた箇所の多さが、事故の悲惨さを物語っていた。
「……っうあ…」
それを見て、声にならない声をあげたのは翔平。
……翔平の気持ちを想うと、あたしだってやりきれない。
事故で負った傷の下には、更に自分が負わせた傷があるんだから……。
あのときは本気で殺し合いでもしているように見えたのに、今は瀕死状態の理人を前に、その全てを後悔している姿。
低く唸り声をあげて、さっきよりも痛ましい姿になってしまった理人のベッド脇に崩れ落ちた。
そんな翔平を見ているのがつらくて……
痛ましい理人を見ているのがつらくて…
…あたしは2人から目を逸らした。