恋結び ~キミのいる世界に生まれて~
黙ってしまった翔平にあたしが絶えられなくて声をあげた。
頭の中で想像してるんじゃないかと思ったら、もう全身から火が出そう。
「そういう話は2人でして。もう、ほんとに恥ずかしい……」
まるでお互いを異性として見てないと強調するような会話は、"家族"だと証明してくれるようで心強いけど。
逆に、あたしを女の子としては絶対に見てくれないってことで。
それはそれで複雑な気持ち。
本当の兄妹でもない。
でも幼なじみともまた違う。
好きになって許されるのかそうじゃないのか、あたしも分からない。
それでも、異性として翔平を好きだなんて言ったらお母さんは悲しむだろうし、翔平には軽蔑されるかもしれない。