恋結び ~キミのいる世界に生まれて~

……居た。


まだ、あたしには信頼出来る人が居た……



力を入れていた体が、ふっと軽くなった気がした。



「あた……し……間違って…た…のかな…っく……」


翔平の手を離したこと。


「嫌だって言ったら…未来は……変わってたのかな……ぅっ…」


もし…繋ぎ止めてたら……



「……未来なんて…

…誰もわかんないよ……」


莉子はゆっくりあたしの背中をさすった。
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