恋結び ~キミのいる世界に生まれて~
「…そうだな。お前たちはもう小さな子供じゃない。俺達のエゴで伏せておいても、結局お前たちの為にならないだろう…」
「あなたっ…」
あたしを掴む手に力が入った。
「子供たちは俺らが思っているより随分と大人になった。知りたいという欲求を持つのは当然だ。いつかは話さなきゃいけないと思っていたんだ。だったら、それは今なんだろう」
お父さんが向けた目に、お母さんはそれ以上何も言わなかった。
……それほどつらい事実が待ってるのかな。
でも、あたしは大丈夫。
ようやく真実が知れると思っただけで、心の中の重りが軽くなった気さえするから。