恋結び ~キミのいる世界に生まれて~
それは彩乃ちゃんも同じだったようでポカンと口を開けている。
「ご、ご忠告、どもうありがとう」
プライドに触ったのか。
引き攣った顔を隠しもせずに言うと、大きな足音を立てて去って行った。
「怒っちゃったんじゃない?」
ツンツンと莉子の二の腕をつつく。
「べつにいいよ。
それにしても、なんか面倒くさそうな子が現れたね…」
「………うん」
強力なライバル出現…てとこだろうか。
こんなことは覚悟していたけど。
はぁ……。
あたしは人知れず、小さな溜息を吐いた。