恋結び ~キミのいる世界に生まれて~

お母さんも、懺悔を口にしながら涙を流した。


「……」


あたしは、無意識にその小さな肩に手を乗せていた。




お母さん……


もしかして、ずっと罪の意識を背負ってたの?



あたしを返さなかったこと。


本当の親が迎えに来たと教えなかったこと……。



お腹を痛めて産んだ子でもないのに、そこまであたしを……




翔平も理人も口を噤んだままだった。


それはきっと、その決断が間違っているとは思わなかったから。
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