恋結び ~キミのいる世界に生まれて~
「…またすぐ泣く」
「だってぇ……」
涙が、止まらないよ―…
あたしは願うことさえ諦めてた。
だけど
翔平は、あたしとの付き合いを、そこまで真剣に考えてくれていた……
もう何度目かわからない嬉しさに、あたしは翔平にぎゅっとしがみつく。
「……これからのことは、ゆっくり考えよう」
「うん…」
「もう眠いだろ…?今日は寝ろ、おやすみ」
「…うん……おやすみ…」
しばらく抱き合っていた後、翔平が布団を掛け直す。
もうちょっとこうしていたかったけど。
あたしの限界もそろそろ近づいてきていた。
「………愛してるよ」
愛しい声を聞きながら、あたしは眠りについた。
ふと目を覚ますと、どこかで翔平の声が聞こえた気がした。
けれど疲れきった体は、すぐにあたしを夢の中へ引き戻した――…