305号室の男。【完】
それでも詠二に会いたくて中古で車を買って通い詰めた。
それが段々と一週間に一度になり、2週間に一度、一ヶ月に一度、と行く回数も減って行った。
「奈緒、俺水汲んで行くから先行ってろ」
「うん、分かった」
そう言って大智さんはあたしから離れた。
あたしは大智さんを見送ってから、詠二のお墓へと向かった。
「詠二…久しぶりだね。寂しかった?ごめんね」
あたしはお墓の前で、しゃがんで話し掛けた。
「ねぇ、詠二。あたし幸せになってもいいのかな…?詠二のこと今でも大好きだよ?でも、もう詠二には会えない…。詠二のお嫁さんには、もうなれないんだよ…。ねぇ、詠二教えて…?」
この時間だ。
周りには、誰もいない。
だからお墓に向かって喋ってても変には思われない。
それにしても大智さん、来ないなぁ。
あたしは立ち上がり大智さんを探した。
それが段々と一週間に一度になり、2週間に一度、一ヶ月に一度、と行く回数も減って行った。
「奈緒、俺水汲んで行くから先行ってろ」
「うん、分かった」
そう言って大智さんはあたしから離れた。
あたしは大智さんを見送ってから、詠二のお墓へと向かった。
「詠二…久しぶりだね。寂しかった?ごめんね」
あたしはお墓の前で、しゃがんで話し掛けた。
「ねぇ、詠二。あたし幸せになってもいいのかな…?詠二のこと今でも大好きだよ?でも、もう詠二には会えない…。詠二のお嫁さんには、もうなれないんだよ…。ねぇ、詠二教えて…?」
この時間だ。
周りには、誰もいない。
だからお墓に向かって喋ってても変には思われない。
それにしても大智さん、来ないなぁ。
あたしは立ち上がり大智さんを探した。