305号室の男。【完】
病院に着き手術室へ運ばれた大智さんを、あたしはただただ祈ることしかできなかった…。
「奈緒ちゃん!!」
バタバタと走ってきたのは、陸斗くんを抱えた詠二のお姉さんだった。
「お姉さん」
お姉さんは陸斗くんを降ろし、あたしを抱きしめてくれた。
「あたしのせいだわ…。本当に、ごめんなさい…」
何度も何度も、謝るお姉さん。
「そんなに謝らないでください…。大智さんは死なない。そう言ってましたから…。あたしは信じます。だから、お姉さんも自分を責めないでください。陸斗くんが責任感じちゃいますよ?」
実際、陸斗くんはずっと笑顔を見せてはくれなかった。
少なからず、責任を感じてるんだと思う。
自分が勝手な行動をしたから、こんなことになったんだって…。
「ありがとう…、奈緒ちゃん。陸斗、一緒に大智にーにー待ってられる?」
お姉さんが、しゃがんで陸斗くんに目線を合わせると。
「うんっ、大智にーにー待つの!助けてくれて、ありがとうって言うんだよ!!」
少しだけ笑顔を見せてくれた。
じゃぁ、一緒に待ってましょうね、そう陸斗くんに伝えると。
「あ、そうだ。あれからね、警察の人が来てね。ブレーキが効かなかったのは、本当だったみたいなの。整備会社に過失はあるけれど、運転手に罪は問われないみたいよ…」
そう、教えてくれた。
「奈緒ちゃん!!」
バタバタと走ってきたのは、陸斗くんを抱えた詠二のお姉さんだった。
「お姉さん」
お姉さんは陸斗くんを降ろし、あたしを抱きしめてくれた。
「あたしのせいだわ…。本当に、ごめんなさい…」
何度も何度も、謝るお姉さん。
「そんなに謝らないでください…。大智さんは死なない。そう言ってましたから…。あたしは信じます。だから、お姉さんも自分を責めないでください。陸斗くんが責任感じちゃいますよ?」
実際、陸斗くんはずっと笑顔を見せてはくれなかった。
少なからず、責任を感じてるんだと思う。
自分が勝手な行動をしたから、こんなことになったんだって…。
「ありがとう…、奈緒ちゃん。陸斗、一緒に大智にーにー待ってられる?」
お姉さんが、しゃがんで陸斗くんに目線を合わせると。
「うんっ、大智にーにー待つの!助けてくれて、ありがとうって言うんだよ!!」
少しだけ笑顔を見せてくれた。
じゃぁ、一緒に待ってましょうね、そう陸斗くんに伝えると。
「あ、そうだ。あれからね、警察の人が来てね。ブレーキが効かなかったのは、本当だったみたいなの。整備会社に過失はあるけれど、運転手に罪は問われないみたいよ…」
そう、教えてくれた。