305号室の男。【完】
優しくベッドに下ろされ。



「奈緒…、手」



“まぁ、そのままでも充分愛せるけどな?”そう微笑む大智さんは、やっぱり余裕だ。



スルリと首に回してた手を離すと。



「優しくすっから」



言葉通り甘い甘い…、キスが落ちてきてあたしの理性が少しずつ薄れていった。



キスをしながら片手でシャツのボタンを一つ、一つ外していく大智さんに女慣れしてる…、そんな感情が沸いた。



「奈緒、何考えてんだよ」



あたしが考え事してるのが分かっちゃう大智さんには、敵わない。



「女慣れ…、してると思って…」



顔を横に向け呟くと、クイッと正面を向かされた。



「女慣れ…、な。確かに俺はそういう男だったよ。でもお前は別だ。お前が目の前にいると余裕がなくなって壊したくなっちまう。けど、乱暴にはしねぇから」



“いや、か?”そう聞かれ首を横に振った。



フッと笑った大智さんに、また唇を奪われボタンを外したシャツから薄いピンクの下着が現れた。



「俺、このピンク好きだな」



何か言わなきゃ、と思うもすぐにキスが落ちてきて何も言えない。



背中に手が回り、すぐにブラのホックが外され二つの膨らみが露わになった。
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