305号室の男。【完】
「そんなこと言うなよ」
“俺はお前しか見えないんだから”と、切なげな声にドキリとした。
「ごめん…、やっぱりあたしウザイよね…」
すぐ泣くし、すぐ嫉妬するし…。
「奈緒、俺はウザイなんて思ったことはないぞ。嫉妬する奈緒も、すぐ泣く奈緒も全部ひっくるめて好きなんだ」
“愛してるんだ”と、キスをくれる。
「我慢なんか、すんな。嫉妬したら、言え。泣きたかったら、泣け。全部受け止めてやっから」
ほんとに大智さんは、あたしに甘い。
あたし、嫌な人間になっちゃうんじゃないかってくらいに甘い。
「分かったか?」
「うん…」
「なら、行くぞ」
言い終わらないうちに、あたしを抱き上げた。
“俺はお前しか見えないんだから”と、切なげな声にドキリとした。
「ごめん…、やっぱりあたしウザイよね…」
すぐ泣くし、すぐ嫉妬するし…。
「奈緒、俺はウザイなんて思ったことはないぞ。嫉妬する奈緒も、すぐ泣く奈緒も全部ひっくるめて好きなんだ」
“愛してるんだ”と、キスをくれる。
「我慢なんか、すんな。嫉妬したら、言え。泣きたかったら、泣け。全部受け止めてやっから」
ほんとに大智さんは、あたしに甘い。
あたし、嫌な人間になっちゃうんじゃないかってくらいに甘い。
「分かったか?」
「うん…」
「なら、行くぞ」
言い終わらないうちに、あたしを抱き上げた。