305号室の男。【完】
彼女としては鼻が高かったりして。



「そろそろ帰ろうか」



詠二の声に



「うん、そうだね」



出口に向かって歩き出した。



道路が見えてきた時



「いやーーーーっ!!!!」



女の人の声が聞こえた。



「えっ!?どうしたんだろうね…って、詠二!?」



今まで手を繋いでくれてた詠二が隣にはいなくて…変わりに聞こえてきた音。



―ドンッ!!!!―



車が何かと、ぶつかる音。
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