ハムスターランド(信州シリーズ2)
陽子
○レストラン、内、夜
秀夫が一人でテーブルに座っている。
陽子が来て向かいに座る。
陽子「お待たせしました」
秀夫「いやいや。急にお呼びだてして、
彼氏に迷惑じゃなかったかな?」
陽子「彼氏なんていません・・・・」
ワインが来る。
陽子「大事なお話して何でしょうか?」
秀夫、ワインを一口飲んで、
陽子の瞳をじっと見つめる。
秀夫「ずばり。君は蓮尾のスパイだろう?」
陽子「えっ?何のことでしょうか?」
秀夫「蓮尾のスパイだろう?君は?」
陽子「蓮尾部長は私の最も嫌いなタイプなので、
絶対にそれはありません。私、帰ります」
秀夫「ちょっと待って。間違いないよね?」
陽子「絶対にそれはありません」
秀夫「分かった、謝る。申し訳ない。
疑ってごめん。飲みなおそう」
陽子「山下総務から、誰か調査室と資料室の担当
になる者はいないか?と言われた時、
すぐに私が手を上げたんです」
秀夫「そうだったのか。ありがとう」
二人、ワインで乾杯する。
ディナーのワゴンが来る。
○ホテルの部屋、夜
ベッドの上に秀夫と陽子。
首の傷を見つめる陽子。
陽子「この傷どうされたんですか?」
秀夫「この間ハムスターに噛まれたんだ。
この手の指もそうだよ、ほら」
秀夫、手の指を見せる。
陽子「・・・・」
陽子、じっと手の指を見つめている。
秀夫「大丈夫だよ、このくらいの傷」
陽子「一月ほど前、ネズミに噛まれて男の人が亡く
なったと言う記事を見ました。外国の話でしたが、
えっネズミにと思ってよく読んでみたんです」
秀夫「・・・・で?」
陽子「何とかというウィルスに噛まれると、人の体内に
抗体ができるんですって。普通の人だとアレルギー
程度で済むのに、数百万人に一人位、ショックで
死ぬことがあるそうです」
秀夫「ほう、ぼくの体の中に抗体ができている」
陽子「ウィルスを持ったねずみにかまれたらの話です。ショック
死はさらに数百万人に一人。まずここでは起こりえません」
陽子、二つのグラスに水を注ぎ錠剤を入れる。
陽子「これを入れて飲むと二時間で八時間分の睡眠が取れます。
ゆっくり休みましょう」
秀夫、うなずき、二人グラスを空ける。
秀夫が一人でテーブルに座っている。
陽子が来て向かいに座る。
陽子「お待たせしました」
秀夫「いやいや。急にお呼びだてして、
彼氏に迷惑じゃなかったかな?」
陽子「彼氏なんていません・・・・」
ワインが来る。
陽子「大事なお話して何でしょうか?」
秀夫、ワインを一口飲んで、
陽子の瞳をじっと見つめる。
秀夫「ずばり。君は蓮尾のスパイだろう?」
陽子「えっ?何のことでしょうか?」
秀夫「蓮尾のスパイだろう?君は?」
陽子「蓮尾部長は私の最も嫌いなタイプなので、
絶対にそれはありません。私、帰ります」
秀夫「ちょっと待って。間違いないよね?」
陽子「絶対にそれはありません」
秀夫「分かった、謝る。申し訳ない。
疑ってごめん。飲みなおそう」
陽子「山下総務から、誰か調査室と資料室の担当
になる者はいないか?と言われた時、
すぐに私が手を上げたんです」
秀夫「そうだったのか。ありがとう」
二人、ワインで乾杯する。
ディナーのワゴンが来る。
○ホテルの部屋、夜
ベッドの上に秀夫と陽子。
首の傷を見つめる陽子。
陽子「この傷どうされたんですか?」
秀夫「この間ハムスターに噛まれたんだ。
この手の指もそうだよ、ほら」
秀夫、手の指を見せる。
陽子「・・・・」
陽子、じっと手の指を見つめている。
秀夫「大丈夫だよ、このくらいの傷」
陽子「一月ほど前、ネズミに噛まれて男の人が亡く
なったと言う記事を見ました。外国の話でしたが、
えっネズミにと思ってよく読んでみたんです」
秀夫「・・・・で?」
陽子「何とかというウィルスに噛まれると、人の体内に
抗体ができるんですって。普通の人だとアレルギー
程度で済むのに、数百万人に一人位、ショックで
死ぬことがあるそうです」
秀夫「ほう、ぼくの体の中に抗体ができている」
陽子「ウィルスを持ったねずみにかまれたらの話です。ショック
死はさらに数百万人に一人。まずここでは起こりえません」
陽子、二つのグラスに水を注ぎ錠剤を入れる。
陽子「これを入れて飲むと二時間で八時間分の睡眠が取れます。
ゆっくり休みましょう」
秀夫、うなずき、二人グラスを空ける。