ハムスターランド(信州シリーズ2)

白樺ランド

北山「ただし、女人禁制だからな、これだけは守ってくれ。
   それと、人に聞かれたら支配人の弟だといってくれ。
   ジャーナリストということになっている。

   俺は夏のシーズンで忙しいから、このネームプレート
   を付けてどこでも自由に散策してくれ。車はあの4駆。
   これが車と部屋の鍵だ。自由に使ってくれていい」

   北山、ネームプレートと鍵を渡す。
   ネームプレートには北山と書いてある。

若林「弟の北山ね。ジャーナリストで取材中。なるほど」
北山「じゃ、俺は仕事に行く」
若林「おお、ありがとう。恩に着るよ、兄貴」

   手を上げて北山去っていく。
   白樺湖の景色がとても美しい。

○寮、入り口、外
   二階建てで20室くらいの白ペンキ塗りのペンション。
   入り口のドアノブにプレートがかかっている。

○プレートの文字
   『立ち入り禁止!この寮は来年取り壊しになります。
    注意!−北山支配人』

○寮、風呂場、内
   大きな浴場。こんこんと湯が沸いている。
   若林、手を入れ。
若林「これはいい!」

○寮、廊下
   扉に『寮長北山』と書いてある。
若林「寮長ね・・・」
   と言いながら扉を開ける。

○寮、部屋、内
   四畳半に押入れ、ストーブ、テレビ、小机
   があって、隅に清潔な布団がたたんである。

若林「ヤッホー!これは最高。持つべきものは親友だ。
   兄貴様様、できのいい弟になろう」

○レジャーランド、内、早朝
   ジョギングする若林。

若林のN「池の山ホテルグループ白樺レジャーランドは、
   白樺湖東湖畔に展開する大型遊園地で、温水プール
   やボーリング場もあり、スキー場も充実していて
   1年中にぎわっている。特に夏休みはすごい人だ」

○同、遊戯エリア、早朝
   ハムスターランドの大型看板。奥がお化け屋敷。
   手前が輪投げのスペース。
   ジョギングする若林、腕時計を見て、

若林「6時前か。さすがに人はいないな」
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