ハムスターランド(信州シリーズ2)
かわった娘(こ)
○レジャーランド、早朝
ジョギングする若林。
○同、遊戯エリア、
若林、遊戯エリアにさしかかる。
○同、ハムスターランド入り口、早朝
晶子、ハムスターの入ったプラスチック
ケースを運び出している。
一つ一つ語りかけながら楽しそうである。
若林には気が付かない。
若林、立ち止まり足踏みしている。
若林、そっと近づく。
晶子、まだ気が付かない。
若林、一呼吸して、
若林「おはよう!」
晶子、びっくりして振り返る。
晶子、ハムスターをかばって恐怖の表情。
若林「あ、ごめん・・・」
若林、すぐに背を向けて走り去る。
恐怖の表情のまま、じっと見送る晶子。
○池の山ホテル社員食堂、内
隅で食べている若林。
北山がトレイを持って隣に座る。
北山「おう、弟よ。どうだ?いい小説書けそうか?」
若林「ああ、なんとか・・・。それより今朝早くに。
ジョギングしてたら。ハムスターランドの女の子。
あいさつしたら、6時ごろ」
北山「朝6時?」
若林「ああ、毎朝彼女だけに会うんだ。賢明にハムスター
の世話をしている。三日目に始めてあいさつした」
北山「あ、知ってる。朝から晩までハムスターの世話を
している、ちょっと変わった娘こ。人間嫌い
じゃないか?ほんと、友達もいないみたいだし。
24時間ハムスターべったりの子だよ」
若林「今朝始めて、おはようってあいさつしたら、ごく
普通にだよ。彼女、びっくりして、のけぞって、
ハムスターを後ろ手にかくまって、ものすごい
恐怖の表情をしたものだから、俺、とまどっち
まってごめんと叫んですぐ走り去ったんだが、
なんだかとても悪いようなことをしたみたいで」
北山「気にすんなよ。ちょっと変わった子なんだから。ハム
スターを取られるとでも思ったんだろう。じゃあな」
北山、トレイを持って去る。
若林「ちょっと変わった娘こか・・・・」
ジョギングする若林。
○同、遊戯エリア、
若林、遊戯エリアにさしかかる。
○同、ハムスターランド入り口、早朝
晶子、ハムスターの入ったプラスチック
ケースを運び出している。
一つ一つ語りかけながら楽しそうである。
若林には気が付かない。
若林、立ち止まり足踏みしている。
若林、そっと近づく。
晶子、まだ気が付かない。
若林、一呼吸して、
若林「おはよう!」
晶子、びっくりして振り返る。
晶子、ハムスターをかばって恐怖の表情。
若林「あ、ごめん・・・」
若林、すぐに背を向けて走り去る。
恐怖の表情のまま、じっと見送る晶子。
○池の山ホテル社員食堂、内
隅で食べている若林。
北山がトレイを持って隣に座る。
北山「おう、弟よ。どうだ?いい小説書けそうか?」
若林「ああ、なんとか・・・。それより今朝早くに。
ジョギングしてたら。ハムスターランドの女の子。
あいさつしたら、6時ごろ」
北山「朝6時?」
若林「ああ、毎朝彼女だけに会うんだ。賢明にハムスター
の世話をしている。三日目に始めてあいさつした」
北山「あ、知ってる。朝から晩までハムスターの世話を
している、ちょっと変わった娘こ。人間嫌い
じゃないか?ほんと、友達もいないみたいだし。
24時間ハムスターべったりの子だよ」
若林「今朝始めて、おはようってあいさつしたら、ごく
普通にだよ。彼女、びっくりして、のけぞって、
ハムスターを後ろ手にかくまって、ものすごい
恐怖の表情をしたものだから、俺、とまどっち
まってごめんと叫んですぐ走り去ったんだが、
なんだかとても悪いようなことをしたみたいで」
北山「気にすんなよ。ちょっと変わった子なんだから。ハム
スターを取られるとでも思ったんだろう。じゃあな」
北山、トレイを持って去る。
若林「ちょっと変わった娘こか・・・・」