冷酷社長の極上の愛②
痛みを堪える私を、宗吾はやはり抱きかかえ、

駐車場に移動する。


「宗吾さん、歩けます」

「バカ言え、無理する必要なんてない。

もしこのまま出産になれば、大変な思いをすることになるんだ。

今は、甘えていろ」


「・・・ありがとう」

私のかすかな微笑みに、宗吾はフッと笑った。


…それから30分。

出産予定の病院に到着した。


「今、何分間隔ですか?」

看護師さんが尋ねる。

「それが、バラバラなんです。15分かと思えば、突然10分になったり」

「とりあえず診察室へ。先生が待っていますから」

「はい」

診察室の中に入ると先生が待っていた。


「…先生、このまま出産になりそうですか?」

宗吾が少し不安そうな顔で問いかける。

でもその顔は、私に見せないように・・・
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