冷酷社長の極上の愛②
社長室では、仕事だけの話をして、

その日は終わった。

ロビーまで見送りに行くと、

麗子が宗吾に何かを渡していたが、

何もなかったように、仙堂社長の後に続き、

帰っていった。

・・・

宗吾の後ろをついていきながら、

目線は宗吾の背中を見つめる。

・・・

モヤモヤするくらいなら、

二人の関係を聞くべきか?

それとも聞かざるべきか?

京都でもそうだったが、勘違いと言う事もある。

・・・

「そうした?何か考え事か?」

エレベーターの中で、私の顔を見た宗吾。


「・・・何でもありません」

咄嗟に出た言葉は、そんな言葉だった。

・・・

今は仕事中なんだから、

仕事に集中しなきゃ。

私は気を取り直し、仕事に取り掛かる。

最後の雑用をこなしていると、

「また何か、悪い事でもあったんですか?」

頭上にそんな言葉が降ってきた。
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