冷酷社長の極上の愛②
誰もいなくなった部屋。

私と宗吾も、部屋を出ようとする・・と。

まだ一人だけ、

残っている人物を発見した。

・・・

「どうかしました?」

その人に話しかけると、

その人は微笑み、私の前まで歩み出た。

・・・

「婚約も、結婚も、オレは認めない」

・・・

その言葉に、私は固まる。

「お前は一体何者だ?

うちの社員証を持っていないようだが?」

・・・

私の危険を察した宗吾が、

横まで歩いてきて、

男から私を引き離した。

・・・

男に首には、

確かに社員証がぶら下がっていない。

うちの社員なら、絶対に持っているはずなのだが。

・・・

「察しがいいな・・・

いかにも、オレはこの会社の社員じゃない。

白鳥社長に結婚話を持ち掛けたサンシャインホテルの、

社長、大倉 祐司と言えば、誰だかわかりますか?」
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