冷酷社長の極上の愛②
宗吾私を抱き上げ、

部屋を出ていった。

…祐司は、私たちを追いかけてくることはなかった。

・・・

私の耳に響く、

宗吾の心臓の音。

その音が心地よくて、

恐怖が解けていくようになくなっていく。



「・・・亜紀」


「・・・なんですか?」



「…思い出したんだ。

昔、女の子の叫び声で、トイレに駆け込んで、

その女の子を助けたこと・・・」



「・・・」



「・・・亜紀、君だったんだね?

あの女の子は・・・」



「…思い出しました。

私を必死に助けてくれたお兄さんの顔。

まだ学生だった、・・・宗吾さんだったんですね」
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