パッセージ


*奏汰side*


「なあ、お前どうしたんだよ」


「…は?何が?」


いきなりの佑樹の質問に、少し身構える。


「映画館あたりから、なんか変だぜ。何かあったのかよ」


頭に、羽海と男の姿が浮かんだ。


「……別に」


「別にってお前なぁ…。ま、話したくないならいいけど」


本当に何もなかった。
別に、羽海が誰といようが関係ない。


< 43 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop