パッセージ


「すみません。ほんっとごめんなさい。先輩たち移動授業で時間ないのに」


そう言いながら羽海と一緒にいた友達が羽海の腰を引っ張る。


「梨花ー、酷い」


羽海は渋々離れていった。


良かった、本当に良かった。
以外と力が強いからな、羽海。


「ありがとう、助かった」


羽海の友達に言うと、大笑いの佑樹を促し、音楽室へ足を向けた。


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