裸の街
サトシはじつは
本質を見ぬいているんじゃないか。

サトシは絵がうまい。
よくいろんなものを
観察している。
じっと見ている。

うちの会社は、注文された商品を
完全にコピーして
クライアントに届ける。
サトシはデザイン部署で
俺は工程管理の仕事をしている。


いつだったか・

今、自分の在る場所は
在るべくして在る場所。
とサトシは言った

たしかに俺は
毎日に退屈していた
でもこんな世界を
求めていたわけじゃない・・

いっきょう、
泣きたいときには
おもいきり泣くことだよ!

そういえば、いつから
俺たちはおもいきり
泣けなくなったんだろう。


--そんなことを
粉まみれのサトシを
見ながら
ぼーっと考えていた


…と、俺は腹が痛くなってきた

え・・ トイレに行きたい。。

なんでだ・ ・ ・
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