裸の街
悲しみ
頭がガンガンする。
そして、部屋の様子が変わっている
ことに気づく。
服が…すべてなくなっている…。
下着すらない
なんだよ、どうなってんだよー。
代わりに洋服ケースには、
--- 手須田 一強 様
ようこそ、裸の街へ
このスーツを贈呈します ---
そのカードを読むと
カードが消えると同時に、
透明のボディースーツらしきものが現れた
悪夢だ。完全な悪夢だ。
俺はこの悪夢から覚めるために
再び眠ることにした。
電話が鳴った。外は陽が落ちている。
その電話音は、あの首輪からだ。
俺はまだ夢を見ているのか…。
光るボタンを押してみると、
サトシの声だった。
いっきょう(一強)、どうしたのよ
会社休むなんて珍しいじゃん
風邪でもひいたのか?
ひどい頭痛で…。
道尾 佐歩人(ミチオ サトシ)
俺の頼れる友人ではあるが…
たぶん今、俺は
この世界で一人ぼっちなんだ