裸の街
ピンポーン・ピン・ポーン・ピポピポピポピポピポピポ

サトシだ。
サトシはたまにうざい。

いっきょう~ どうだ~体の具合はぁ~?
最近、駅の裏の空き地ン所に
巨大な薬局できたじゃん。
行こうよー。
早くあの新しいボディスーツ、
付けてみなよ~。

昨日からの頭痛はまだあるが
この世界がどんなふうなのか
じっくり見てやろう。
俺はサトシに言われるままに
あのボディースーツを付けてみる。
って、これどうやって「着る」んだ??

手に取って、あちこち触っていると
 フッ と裂け目が見え
足を入れると
体が包まれていった…。

やっぱ最新型って違うよな~

横でサトシが見てそう言った。
なんだか気分がいい。気持ちが軽くなった感じ。

最新型は、精神コントローラが
付いているから、ちょっとした鬱
にも効くんだよ。
軽い外傷は今までのボディースーツでも
治ったりしたけど
「心」のコントロールまでは
さすがMSFだよねぇ。ふふ。

へぇーすごいよな。
で、ボディースーツを付けて
外に出るってことか。
これが「洋服」代わりってことか。
だけどなんで、透明なんだ?
別に透けてなくてもよさそうなものの…。

そして俺は
その最新のボディースーツを付け、
サトシの買い物に付き合うことにした
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