オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜

ーーーーーーーーーーー・・・

「こんなサプライズされたら嬉しい?」


19時を回った頃、遣都さんが来店した。

いつもの席に座った遣都さんは、すぐに私を手招きして「相談があるんだけど」と、あるサプライズ計画を話し始めた。

女性で相談相手を思い浮かべた時、すぐに私の顔が浮かんできたらしい。

私の顔が真っ先に浮かんだのは嬉しいけど…

相談の内容は私にとって耳を塞ぎたくなるような内容だった。


「何何?遣都がサプライズ?」


さっきまでラテアート作りに集中していたハルちゃんが、面白いネタを掴んだと言わんばかりに目を輝かせながら話に入ってきた。


「ああ、実は…プロポーズしようと思うんだ」

「きゃーっ‼︎とうとうプロポーズするのね⁉︎」


まだお客さんがいるのにも関わらず、甲高い声を上げて盛り上がるハルちゃん。

楽しそうに、幸せそうにサプライズ計画をハルちゃんに話す遣都さんの姿を見ると、胸がズキッと痛む。


< 124 / 251 >

この作品をシェア

pagetop