オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜
「まぁね。今日は短大時代の友達と遊ぶって言ってたから」
「そう、寂しいわね」
「友達付き合いも大切だろ?」
そう言って、太陽のように笑う遣都さん。
そんな遣都さんに、ズキっと胸が痛む。
澤村さんは、嘘をついて別の人と会ってるのに…
遣都さんは疑うことなく信じて笑ってる。
こんなの…酷い…
酷すぎるよ…
「あ…あの、遣都さん…」
「ん?」
「実は…」
澤村さんのことを言おうと口を開いた、その時ーー。
「ーー…おい!ちょっと来いっ‼︎」
卓人さんに手首を強く掴まれ、そのまま強引に備品室へ連れて行かれた。
「お前、今朝の事言おうとしただろ⁉︎」
「だって…‼︎友達と遊ぶって嘘ついてあんな……遣都さんは澤村さんを信じてるのに酷いです…」
「もしかしたら本当に友達なのかもしれないだろ?」
「そんなんわけないです!卓人さんも見たじゃないですか⁉︎婚約者がいるのに、異性の友達と腕組んで歩きますか⁉︎」