オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜
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「平井さん!」
バイトが終わり、カフェを出ると突然声を掛けられた。
振り向くと、大学生だろうか、ジーンズにパーカーを羽織った爽やか系の男性が緊張した面持ちで近付いて来るのがわかった。
あれ…この人、確か店に来たことがあったような…
男性は私の目の前で足を止めると、背筋を伸ばしてスゥッと大きく息を吸った。
「俺、永山晴也(ナガヤマ ハルヤ)っていいます。あの…俺と付き合って下さい‼︎」
シーンと静まり返った夜の広場に、永山さんの大きな声が響く。
手を差し出し、頭を下げる永山さん。
突然過ぎて、一瞬何を言ってるのかわからなかった。
ややの沈黙が漂う。
「あ…あの…」
今、付き合ってって言った⁉︎
それって…つまり、告白されたってこと?
「す、すみません!急に…俺、先月友達と大学の帰りにここに来て…その…平井さんに一目惚れしたっていうか…」
慌てた様子で顔を上げた永山さんは、首筋から耳まで真っ赤になっている。