オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜

「ちょ、ちょっと永山さん!凛子達は?」

「別行動、OK貰ったから大丈夫。閉園時間に門を出た所で待ち合わせ」


すると、永山さんは急に立ち止まり、「ごめん」と頭を下げた。


「こうでもしないと、平井さんと二人っきりになれないと思ったから」


真っ赤に染まる永山さんの頬と耳。

素直で真っ直ぐな永山さんに、ほんわかした気持ちになる。

そういえば、せっかくのWデートなのに、私ったら凛子とばっかはしゃいじゃって…

全然永山さんと話せてなかった。

永山さんのことをもっと知るために、Wデートしてるのに。


「…怒った?」

「怒ってません。寧ろ、私の方がごめんなさい。せっかく永山さんと遊びに来てるのに…これから挽回しましょう!」

「よし!じゃあ、行こう!次は、ライオンかな?」


それから私達は、閉園時間までたっぷり笑って、楽しい時間を過ごした。



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