オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜
◇絶対絶滅

ーーーーーーーー・・・

誰もいない保健室。

カーテンが開けられた窓から降り注ぐ太陽の日差しが、机に置かれたままのステンレスプレートに反射してキラリと輝いている。


「ん〜…ここ、どこ…?」


視界に広がるのは見慣れない天井。

私を囲うように閉められたクリーム色のカーテン。

微かに鼻を掠める消毒液の匂い。

僅かだけど、前頭部がズキッと痛む。


あ…そうか。

確か五時間目の体育の時、外周を凛子と並んで走ってて…

そしたら突然、頭に思いっきり何かが当たって…

それから目が覚めるまでの記憶が全くないけど。

倒れて、あの後保健室に運ばれたんだ。


「今…何時…?」


カーテンの向こうに人の気配は感じない。

耳をすましても、まるで私しかいないように校舎内は静まり返っている。

ベッドの横に揃えてあった上履きを履き、カーテンをシャッと開けると、壁に掛けられた時計はちょうど15時を指していた。

今は六時間目の真っ最中か…


私、一時間ぐらい寝ちゃったんだ…

先生もいないみたいだし。

どうしよう…



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