オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜
「事前調査の結果が今月末に発表されて、男子の一位が蒼君だったのよ!しかも二位と数百の差をつけてのダントツ‼︎‼︎」
「…へ?」
数百の差?
ダントツ一位…?
あの蒼君が…‼︎⁉︎
「えーーーっ‼︎‼︎⁉︎」
嘘でしょ?
確かに、最初保健室で会った時は王子様みたいだと思ったよ?
笑った顔だって可愛いし。
でも、この1000人を超えるマンモス校で沢山の男子がいる中、数百をつけてのダントツだなんて何かの間違いでしょ⁉︎
凛子は混乱した私の頭の中を覗いてたかのように、「嘘のような話だけど嘘じゃないのよ」と言った。
「蒼君が人気の理由が何だかわかる?」
「う〜ん…顔はかっこいいよね。人懐っこくて話しやすいし」
蒼君は普段は大人びているのに、たまに子犬のように可愛らしい表情を見せる。
そのギャップが女心を擽るんだ。
「それもそうだけど、他にも色々あるのよ!頭は良いし、スポーツ万能だし。優しくて、紳士的で、レディーファーストで…とにかく魅力的なの!」
凛子は蒼君の良い所を指折り数えながら熱弁している。