オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜
「…怪我人を放っておけない」
「そういうの何て言うか知ってる?余計なお節介っつうんだよ」
そう吐き捨てるように冷たく言う蒼君。
「そう思うなら、私がお節介やかないようにしっかりしてよ…」
声が震える。
視界がぼんやりと滲んで、唇をギュッと噛み締めた。
悔しい…
悔しくて、悲しくて…寂しいよ…
こんなこと言いたいんじゃない。
こんなこと言わせたいんじゃないのに。
どうしたら私の気持ちを伝えられる?
どうしたら元の蒼君に戻ってくれるの…?
「…なんで柚姫ちゃんが泣くんだよ…」
「泣いてなんかないもん…こんな蒼君のために泣いてなんかあげないもん。何があったのかわからないけど、自分を大切にしてよ…」
「…自分を?」
「そうだよ。こんな風に喧嘩して…蒼君の体も心も可哀想だよ…」
堪えきれない涙が頬を伝わり、蒼君のズボンにポタッとシミを作る。