君と図書室で

「さっきあんなこと言ったけど、オレも幸せすぎておかしくなりそう」

「…大地君も?」

「何でそんな驚いてんだよ。オレだって好きな子と付き合えたら幸せに決まってるだろ」


 余裕そうに見えるけど…

 大地君も幸せだって思ってくれてるんだ。

 …いけない、ニヤけちゃいそう。


「おい由佳、ニヤけんな」

「えっ、ニヤけてた?」

「思いっきり。…まぁ、可愛いからいいけど」

「へっ?!」


 大地君、ちょこちょこ甘い言葉はさんでくるから困る…。

 心臓ドキドキさせられっぱなし。


「あっ!」

「ん?どうかした?」

「あのさ、聞きたかったことがあるんだけど…」

「うん、何でも聞いていいよ?」


 聞きたかったこと。

 …それは始まりの物語のこと。



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