君と図書室で

 私のこと名前で呼んで、それからそんな笑顔見せるなんて卑怯すぎるよ…。


 先生もいない、副島くんと二人きりの図書室だもん。

 胸の鼓動が副島君の聞こえちゃうかもしれない…。




「あ、由佳ちゃん」

「!!…何?」



 ダメだ…

 ドキドキして、身体がおかしくなりそう。



「オレのことは大地って呼んでいいから!」

「大地・・・くん?」

「ん!」





 こんな私、初めて知った。

 名前呼ばれるだけでドキドキしたり、冷静になれない私。

 苦しいくらいドキドキするのに、一緒にいたいと思う私。

 やっぱり、勘違いなんかじゃない。



 私、大地君のことが好きだよ…。

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