君と図書室で


 大地君が私なんかを尊敬する?



「そんなことないよっ!大地君の方がすごいって!!」




 サッカー上手くて、みんなに優しくて。

 本当にあこがれの的。


 

「絶対私以外にも大地君のこと尊敬してる人はいっぱいいるよ!!」

「え?由佳ちゃん、オレのこと尊敬してくれてるの?」

「あっ…」



 また口滑った!!

 私夢中になるとついつい口滑っちゃうー!

 しかも、言わなくていいことばっかり!




「由佳ちゃんとはさ、今まで話したことなかったじゃん?」

「え、あ…うん」

「それなのにさ、由佳ちゃんからそんな風に思ってもらったって知れて、超嬉しいんだけど!」




 …ズルいよ、大地君。

 なんでこんなに私をドキドキさせるの?

 壊れちゃうよ。

 おかしくなっちゃいそうだよ。



 もう、胸が苦しいよ…。








< 16 / 119 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop