君と図書室で
「オレ小学校の頃は野球してたからさ、野球の本でいいよ?」
「えっ」
サッカーがめちゃくちゃ上手い大地君のことだから、ずっとサッカーしてるんだと思ってた…。
「野球…してたの?」
「ん~まぁね」
「どうしてサッカー始めたの?」
「……サッカーに目覚めた的な?ははっ」
あ…れ?
今、大地君の顔が曇って見えたのはどうして?
何か言っちゃいけないこと言っちゃったかな…?
「とりあえず、ありがと」
「あ…うん」
やっぱり、何かがおかしい。
私、余計なこと言っちゃったんだ…。
でも何なのか分からない。
…どうしようもできない。
「じゃあね、また明日」
「うん。またね」