君と図書室で
…ガラガラガラ…
「やっほ~由佳ちゃん」
「!!」
大地君のことを好きにならない!
…そう自己暗示させている間に時間はどんどん進んでいたみたいで、部活が終わったらしい大地君がやってきた。
「大地君、もう本読んだの?」
「まぁね~」
「本読むの早いんだね」
うん、普通に話せてる。
これで…いいんだ。
「この話、超良かったよ」
「あ、やっぱり?」
「うん。由佳ちゃんがお勧めしてくれる本って面白いからついつい読んじゃうんだよね」
…共感してもらえたみたい。
喜んでもらえてよかった~
ってあれ?
何か今日の大地君、いつもと違う?
「由佳ちゃん、ちょっとオレの話聞いてくれる?」
「あ、うん」