君と図書室で


「でも私みたいな本オタクが笑ってたら、気持ち悪いでしょ?」

「なんで?大体本オタクの何が悪いの!それだけ好きになれるものがあるってすごいことじゃん!」



 …普通、そんなこと真顔で言える?

 その真剣な目で見つめられると、おかしくなっちゃうよ…。



「オレさ、初めて由佳ちゃんを見たとき、本オタクで根暗な人なんだと思ってた」

「え、それ私の前で言っちゃうんだ?」

「あ……ごめん」


 うわ、すごく複雑な気分。


「でもさっ、由佳ちゃんと話してみて、すごく親切で面白い人だって分かったんだ」

「…私が、面白い?」

「うん。きっとさ、教室でも笑ってればみんなと仲良くなれるだろうし、ちゃんと由佳ちゃんのこと理解してくれるよ」

「うん…」



 そう言ってもらえるのは嬉しいけど…。

 本当に仲良くできる?

 今までほとんど経験したことないもん。


「自信が…ない、です」

「え~?オレは自信持っていいと思うけどな。だって由佳ちゃん…」







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